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Diggy-MO'2015-05-13 発売

the First Night

2015-05-13 発売 / DRMR-0002 / ¥3,080(税込) / Do Re Mi

Diggy-MO'2015-05-13 発売

the First Night

音楽に撃ち抜かれる、そんな至福の境地に達したことはあるか!?SOUL'd OUT解散後初、ソロ5年振りとなるDiggy-MO'のアルバムが遂にリリース!!
Diggy-MO’ is back。SOUL’d OUT のラスト・アルバム『To From』から約1年を経て、Diggy-MO’ が通算3作目となるソロ作を完成させた。タイトルは『the First Night』。これが本当の始まりであることが、タイトルからもうかがえる。彼の放つ斬新な音楽とメッセージに撃ち抜かれ、その音を浴びるように聴き、綴られた言葉の真意を探る、濃密な季節がまた始まるというわけだ。SOUL’d OUT からの連続性は、また5年前の『DiggyismⅡ』とのつながりはあるのか。変化はある。そして、もちろん、何も変わりはしない。彼はコンセプトやモードで動く男ではない。パッションと信念で動く男だ。それは、より赤々と、高々と燃え上がっている。「凄いよこれは」とだけ、言わせてもらえば充分だ。2曲目「Lovin' Junk」は、昨年11月にリリースされたS.O 解散後初のシングル。サイケデリック、トライバル、躍動感に溢れたエレクトロニックなサウンドは、スマートに整理されたEDM を聴き慣れた現代人の耳には、野蛮にすら響くだろう。もちろん、彼の狙いはそこにある。大海原へ漕ぎ出すイメージを描く歌詞も、新たな出発にふさわしい。続く「Blue World」は、明るい飛翔感を持ったエレクトロ・ポップ・チューン。テーマはチャレンジ、そして夢。何度も歌い続けてきた言葉だが、だからこそ、今このタイミングだからこそ、とてもフレッシュに聴こえる。小粋なジャズ・ブルース調のインタールード曲「Caps on」を経て登場する5曲目「Cap song」は、間違いなくアルバムの白眉といえる強力な曲だ。ヴォーカルの代わりにオルガンを載せたら、50~60年代のソウル・ジャズに直結しそうなグルーヴィーな曲だが、ご存知の通りそれは、現代のR&B としてトレンドな音でもあるという、極めて普遍的な魅力を持つサウンド。クラブで大音量でかかっている光景がすぐ目に浮かぶ、ゴキゲンなダンスチューン。7曲目「ハニーチュー」は、相当にトリッキーでヤバい曲。タブラやダルシマーなどの音色と、アラビアンな女性コーラスを配した無国籍サウンドに、ファンキーな踊れるベースラインが合体した、国籍不明の摩訶不思議なグルーヴが強烈。歌詞は肉感的なラブソングでありつつ、未知の世界へと誘うメッセージソングでもあるように聴こえる。9曲目「MUZiiKFVCK」は、『so_mania』『To From』期のSOUL’d OUT にあったような、ソリッドなキックの四つ打ちとシンセのワン・リフに載せ、クールなラップ一直線で突っ走る1曲。サビのメロディのキャッチーな突き抜け方はダイナマイト級で、シングル候補だと言われても納得する。歌詞は、怒りや悲しみをバネにしながら孤高に立つ、力強いDiggy 像を提示しているようだが、トリッキーな表現が多いため、何かもっと深いものが隠れているような気もする。そして2曲で一つと言えるインタールード「3rd world」と「クビライ・カーン」は、「ハニーチュー」に続く国籍不明の摩訶不思議グルーヴその2。A,B, サビという構成を排して執拗に続くワン・グルーヴが肝で、トライバル感覚満載の迫力ある曲だ。そして、12曲目には言わずと知れた、ローリン・ヒルが’ 98年にリリースしたファースト・ソロ・アルバム『The miseducation of Lauryn Hill』収録曲のカバー「Lost Ones」。原曲を大胆にリアレンジし、ホーン・セクションやピアノ、ジャジィなベースのソロなどをふんだんに散りばめ、軽くスウィングできる明るめの仕上がり。ライヴ会場でのワンシーンを切り取ったインタールード「4 bars」を経て、アルバムのラストを飾るのは「Un Deux Trois」。昨年10月1日のソロ・ライブ、いきなり1曲目で歌われたこの曲は、ファンキーな横ノリ、スネアとタムの繊細なスティックさばき、ソウルフルな快感に満ちたホーンと、サウンド全体が一体となって押し寄せるパワーがものすごい。歌詞は一行ごとにイメージが乱反射するシュールなものだが、明らかに未来へ向けての意欲を歌った前向きなメッセージが聴き取れる。ラスト曲にありがちな、大向こうを気にした盛り上げは特にせず、一気に突っ走り、余韻を残さずにアルバムは終わる。まずは聴こう。感じよう。考えよう。あくまで第一印象だが、以前のソロ活動の時のような、生き様をストレートにぶちこんだシングル曲や、ギラギラと燃え滾るパッションの代わりに、ブラック・ミュージックをルーツとするサウンドの娯楽性や気持ち良さ、よりビジュアライズされた歌詞のイメージなどを前面に打ち出した、幅広い層に楽しめる作品になっているように思える。何度も聴き返すたびに、新たな喜びも見つかるだろう。

  • 1. the First Night
  • 2. Lovin' Junk
  • 3. Blue World
  • 4. Caps on - interlude -
  • 5. Cap song
  • 6. ノンシャランにゆけば feat. SHEILA
  • 7. ハニーチュー
  • 8. Christmas Dream
  • 9. MUZiiKFVCK
  • 10. 3rd world - interlude -
  • 11. クビライ・カーン
  • 12. Lost Ones
  • 13. 4 bars - interlude -
  • 14. Un Deux Trois

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